ブロックチェーン技術を使ってコーヒー豆のサプライチェーンの効率化を目指すプロジェクトが発表されました。サービスは2020年に公開予定で、日本の企業からは伊藤忠商事が参加しています。
ブロックチェーンの追跡システム

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コロンビアのコーヒー生産者連合(FNC)や伊藤忠商事、スマッカーズらと、生産者から最終消費者までを追跡することのできるシステムを開発しているスタートアップであるファーマーコネクトが協力し、IBMの「フード・トラスト・プラットフォーム」を活用したサプライチェーンの効率化を目指すと発表しました。
コーヒーのサプライチェーンは複雑で、コーヒー豆を栽培して収穫し、焙煎して販売するまでの間に様々な工程があり、いくつもの業者や店が介入します。そのため、通常の追跡方法では情報の信頼性が低下してしまいます。
そのような問題を解決するために、ブロックチェーン技術が役に立ちます。ファーマーコネクトのプラットフォームを利用すれば、間に入る業者の情報を共有することができるからです。
コーヒー豆を追跡するためのツール

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ファーマーコネクトとIBMは共同で「Thank My Farmer」という名前のアプリを開発。
このアプリを使用すれば、コーヒーがどのようなルートをたどって自分の手元まで来たのかを理解することができます。
Thank My Farmerでできることは、正確なコーヒーのルートをたどることだけではありません。
コーヒー農家に直接チップを送金することのできるサービスとしてはGrupo Crawford社のものがありますが、Thank My Farmerでも、お気に入りのコーヒー農家やそのコミュニティに対して直接送金することが可能です。
このツールはまずコーヒー豆のために使われるが、2020年の一般公開後には紅茶やココアなどの他の小規模農家にも拡大していく予定だとのこと。
ファーマーコネクトの創設者であるDave Behrend氏は、ブロックチェーン技術は小規模農家を守るために重要なものであると述べています。